無線LAN 802.11n 最終仕様決定!正式化

 IEEE802.11nは、ドラフト版のままズルズルと製品が販売されていましたが、正式仕様がやっと決まりました。 ニュージャージーのHyatt Regencyで開かれたIEEEの会合で、802,11nの正式化が9月11日に合意されたそうです。

 最終版の11nは、4×4のMIMOにすれば、最大450Mbpsまで対応可能な規格になっています。
 300Mbps対応製品が高速11nとして売られていますが、いずれ4倍速の450M対応11n製品が出てくるものと思われます。
 ドラフト認定された機器は最終的な認定プログラムの中核となる要件を満たすため、再テストを受けることなく「802.11n認定機器」として扱えることになったので、実質的には何もせず、「正式版対応」になります。
 Baffaloなど各社は、「正式版対応!」をニュースリリースしていますが、新ファームがリリースされるようなことはありせん。

802.11nが450Mbpsを出す仕組み
(1)11gではOFDMによるサブチャネルが48ですが、11nではサブチャネルを52に増強。
  これで、54Mbps が58.5 Mbpsに。
(2)FECを3/4から 5/6に変更して58.5 Mbpが 65 Mbpsに。
(3)ガードインターバルを、800nsから 400nsに変更
  これで、65 Mbps が 72.2 Mbpsに。
(4)帯域を20MHzから40MHzにして、OFDMによるサブチャネルを2倍強(52から108)に。
  これで、72.2 Mbpsが150Mbpsに。
(5)MIMOにより2ストリームをつくると2倍の300Mbps。
  3ストリームを作ると4倍で450Mbpsになります。

送信2本、受信2本で2ストリームをつくって300Mbpsというのが、よく見る高速11nの現在の姿です。送信2本、受信3本で2ストリームというのもあります。

正式化にともない4つのオプション追加も決まっています。
・パケット アグリゲーション(A-MPDU)
・Space-time Block Coding(STBC)
・3つの空間ストリームをサポートするデバイスのテスト
・40MHzチャネル使用時に近隣と干渉しない環境を確保するためのチャネル共存策

A-MPDUは、MACフレームの「フレーム・ボディ」部分に、複数個のデータ・フレーム(サブフレーム)を多重して入れる方式。1個のTCP/IPのデータしか入れない場合よりオーバーヘッドが軽減され、スループットが向上します。

STBCは、MIMOに使う符号化方式。
MIMOでは送信時に送信信号を時空間符号化(STC: Space-Time Coding)してM個の並列伝送信号を生成し、M個の送信アンテナから電波を送信します。
受信時はマルチパス伝搬してきた電波をN個のアンテナで受信し、STCの逆の時空間復号化(STD: Space-Time Decoding)で、受信した複数の信号から干渉を除去して個々の信号を取り出して合成することによって、受信信号を取り出します。
このSTCに、STBC(時空間ブロック符号化)とSTTC(時空間トレリス符号化)の2タイプがあります。比較的シンプルで簡単なのがSTBC。

WiFi 認定テストに3ストリームが加わったので450Mbpsが可能になりました。
4ストリームにすれば600Mbpsになるので、WiFi認定はとれませんが、独自拡張で600M対応機器が出てきそうです。
802.11gにも、Super Gという独自仕様をAtherosが作って54Mbpsの2倍108Mbpsを謳っていました。同じノリで、Super N で600Mbpsというのはありそうです。

600Mbpsの11n製品が出てくると、1GbpsのFTTHと組み合わせても落差が気にならないと思います。
早く製品化してほしいものです。

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