モバイルの100M化、固定の100G化は着々と進展

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 ドコモがStork SSX-3000をLTE用に調達します。SSX-3000は、eNodeBの集約、S-GWの機能などを持っています。
 固定網では、スペインのTelefonicaが100Gbps Etherのトライアルを行いました。使ったのはHuaweiのOSN 6800。100GbpsのEthernet、802.3baの相互接続テストも行われています。

 LTEや802.3baなどによるネットの高速化が、モバイル網でも固定網でも、続いていますが、ユーザニーズに応えて高速化しているだけでなく、通信事業者の都合で高速化が加速している傾向もあります。
料金低下対策としての通信量拡大
 通信設備の性能向上等で通信設備コスト(ビット単価)は下がる一方です。
 通信事業者としては、コストが下った分を利益にしたいところです。しかし、下がった分を原資に値下げをして、シェアを拡大しようとする通信事業者が出てきます。簡単にシェアを奪われたくないので、値下げ競争が始まり、下がった原価を吐き出し料金水準が低下します。
 料金低下に伴い売上が減らないよう、通信量を増やす必要が生じます。

大量に通信するための高速化
 携帯電話加入者数は1.2億を超え、これ以上大幅な利用者増は見込めません。一人ひとりのユーザに大量の通信をしてもらうしか通信量を増やす手段はありません。
 一人ひとりに大量に通信してもらうためには、大量の通信がストレスなくできる高速ネットが必須です。
 そこで、通信事業者は、大量に通信してもらうために4GやFTTHなどの高速通信サービスを、積極的に展開しています。

重たいアプリも通信量拡大のため
 通信の高速化だけでなく、より大量の通信が発生するアプリの開発にも、通信事業者は熱心です。 着メロが着うたになり、携帯のカメラの画素数は拡大し、動画にも対応といった流れはより大量の通信を発生させる方向に動いています。

シェア拡大のための高速化
 同じ料金水準なら、より高速な通信サービスを選ぶユーザが多いので、より高速な通信サービスを提供することが、シェアを維持拡大し生き残る道でもあります。
 低速なダイヤルアップ主体のISPがほとんど消滅し、ADSLやFTTHなどの高速サービスを提供できるISPだけが生き残っています。
 高速化は、ユーザ獲得・減少防止のための必須条件でもあります。

 ビット単価低下を通信量の伸びで補い売上を維持し生き残ろうとする、通信事業者の必死の高速化です。
 パソコンのHDDがテラバイトサイズになっているのと似ています。
 HDDは、同じ値段なら容量が大きいほうが売れます。テラバイトサイズのHDDを本当に必要としているユーザーの数に関係なく、HDDはどんどん大容量高速化しています。
 需要があるから高速化するのではなく、売上とシェアを維持して競争を生き抜くための高速化です。

通信料金低下の例(インターネット接続)
 ADSL以前のインターネット接続はKbps単位のダイヤルアップ回線でしたが、現在はFTTHが普及しつつあり通信速度は2千~2万倍になっています。
 ダイヤルアップは月額6000円くらい(2,000円+電話代4時間/月)、FTTHも月額6000円くらい。速度2000倍で使い放題で、料金は同額です。

 ダイヤルアップ全盛期は1990年代、2000年にADSLが始まるまです。
 90年代と比べて、日米間光ファイバーケーブル1本の容量は700倍以上、建設費1/4以下になりビット単価は3000分の1になっています。
 ビット単価が1/3000になっても通信量が3000万倍で通信料金は同じです。FTTHあってこそ売上が維持出来ています。

通信設備コスト低下の例(海底ケーブル)
 海底ケーブルの通信コストは、ケーブルの通信容量増加に伴い、ビット単価は大幅に低減し続けています。
 その結果、以前に建設された通信用光海底ケーブルの商用的な価値が低下し、TPC-3のように建設費の1/20以下で売却さえれた例もあります。それでも、割高になり、TPC-3もTPC-4も、25年の設計寿命を待たずに運用が停止(償却)されています。
ケーブル名 開通 運用停止 運用
期間
回線容量
(電話回線換算
容量 建設費 長さ
TPC-1 '64年6月 '90年12月 26.5年 128 アナログ
同軸SD

243億 2,800km(グアムまで)
+7130km(グアム以遠)
TPC-2 '76年1月 '94年3月 19.2年 846 9,330km
TPC-3 '89年5月 7,560 560Mbps 9,070km(初の光ファイバー)
TPC-4 '92年11月 15,120 1Gbps 9,850km
TPC-5 '95年12月北
'96年12月南
120,960 10Gbps 1336億 25,000km
UNITY '10年
予定
1.28億 7.68Tbps 320憶 km
 設備を導入したら、ガンガン使ってもらって短期間で償却を終わらないと、原価の高い材料を抱えた状態になってしまいます。高速化・トラフィック増による回線容量の大量消費は、投資の短期回収のためにも必須です。


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