基地局建設費

700MHz帯の周波数割り当てを総務省が発表しました。
周波数と、建設予定基地局数、予算などを900Mをもらったソフトバンクもまとめて表にしました。

 DoCoMoau(KDDI) ソフトバンク e-moba
基地局送信 783から
793M
773から
783M
 945から
960M
793から
803M
端末送信 728から
738M
718から
728M
 900から
915M
738から
748M
設備投資額  2,358億円  2,579億円2,123億円 1,436億円
基地局建設数20,829局30,698局42,313局14,994局
1局あたり1,132万円840万円502万円958万円

1局あたりの建設費に差があるので、一番お金がかかりそうな基地局の鉄塔の建設費を調べてみました。

基地局用の鉄塔の値段は、高さにもよりますが、500万円以下のようです。
しかし、建設には、設計業務、鉄塔の高さ、敷地フェンス等の整備、電力・通信線引き込み柱工事、耐雷トランス、避雷設備などの鉄塔以外の費用もかかるので1局あたり1千万円程度、場合によっては1億を超えています。
携帯電話基地局整備事業.png
携帯電話エリア整備事業で建設した基地局のコスト

総務省が行っている携帯電話エリア整備事業により建設された基地局の建設費を見てみました。

佐渡市静内鉄塔
291万円
岩手県住田町新田
柏里,
畷畑

鉄塔
2,000万円
667万/局
浦河町目名太鉄塔
地上高14.9m
934万円
津別町沼沢鉄塔
地上高14.9m
950万円
浦幌町静内鉄塔
地上高15.0m
980万円
浦幌町瀬多来鉄塔
地上高15.0m
989万円
浦河町鵜苫沢鉄塔
地上高14.9m
993万円
津別町東岡鉄塔
地上高14.9m
994万円
京都市 杉阪道風町
広河原菅原町
大原百井町
鉄塔25m
鉄塔25m
鉄塔13m
4,438万円
1,479万/1局
湧別町西芭露(南)鉄塔3基
地上高各13.0m
5,038万円 
 1,679万/1局
盛岡市 姫神地区 鉄塔 アングルトラス 型
地上高40.0m
カバーエリア半径2㎞
5,204万円
湧別町東芭露鉄塔
地上高30.0m
9,254万円
湧別町志撫子鉄塔
地上高20.0m
9,895万円
湧別町西芭露(北)鉄塔
地上高35.0m
1億800万円
になっています。
一番高い鉄塔が40mで5千万、35mの鉄塔が1億なので、鉄塔の地上高とコストは比例していません。

工事内容

1基1,479万円 京都市 の工事内容は下記のようになっており、付帯工事など鉄塔本体意外の部分にコストがかかっていることがわかります。
また、RAN設備やUPS等も含まれていません。

工事概要
  • 移動通信用鉄塔施設新設工事
         鉄骨造,高さ約25メートル x 2基 
      鉄骨造,高さ約15メートル x 1基 
    (避雷突針及び支持柱の高さは含まない。)
  • 付帯工事
    塔昇降設備,アンテナ取付用支持柱,電力・通信引込柱,引込開閉器盤,囲障,構内整備等
  • 上記工事に係る設計業務(申請業務を含む。)
入札結果 4,438万円

鉄塔単体のコスト

無線鉄塔単体の価格が、アマチュア無線用の鉄塔として知ってる人は知っていたDXタワーのブランドを引き継いだFTI社のサイトに載っていました。

完全自立型(四角タワー)
地上高受風面積価格(税込)
28.3m16.0m2
平均最大風速36m
1,671,600
30.4m1,885,500
32.4m2,131,500
34.3m2,402,400
36.3m2,677,500
38.1m2,948,000
40.0m3,217,200
価格は鉄塔本体価格です.作業用ステージ アンテナ取付け基台等、
別途お見積もり致します.なお、「鉄塔 1基のみご注文の場合特注扱いになります.従いまして価格の変動がありますのでご了承ください」

上記タワーは、アングル鉄塔です。
機器収容局舎やフェンスなどはふくまれていません。
鉄塔.PNG1局を502万で作るためには 

1局を平均502万で作る予定のソフトバンクの予算では、基地局の新設は困難なので、既存の基地に900Mを併設する割合が高いのだと思われます。

携帯電話エリア整備事業により国から事業費の50%が補助されており、残りは県と市町村が負担します。これを利用すればコストは安くなります。
ただし、補助が出るのは過疎地域限定です。
なお、これは電波利用料を財源とする事業です。電波利用料は、携帯電話会社が納付しているので、携帯電話の利用料金を財源とする事業です。

NHKの鉄塔1050箇所を買うことでもコスト削減できそうです。ただし1050局しかないうえに山間部中心です。

プラチナバンドは高い鉄塔が必要

同じセル半径ならアンテナが高いほどチルト角を大きくできるます。
チルト角を大きくして上から吹き降ろせば、電界強度を保ちつつ、エリア間の干渉を避けることができるので、高いアンテナは、セル間の干渉を抑止するのに有利です。

ソフトバンクの宮川CTOは、「これまでのソフトバンクモバイルの基地局の鉄塔は小さいものが多かった。」と日経で語っています。
小さい鉄塔で周波数の長い電波を出すと、チルト角が取れず隣接局との干渉が問題になります。

なお、アンテナの設置高の高低差を解決する手法としても、チルト角の調整をします。
チルト角の制御には、物理的にアンテナを下向きにする方法のほか、位相制御でチルト角を変えることができるアンテナもあります。

4社が鉄塔建設を一斉にはじめる

4社が鉄塔建設を一斉にはじめると、工事受注する側の建設能力を超えるのではないかという話もあります。
2011年度は、NTT関係で、4,844トンの鉄を鉄塔に使ったそうです(日本鉄鋼協会のデータによる
ドコモ以外のNTTも含めての数字ですが、国内鉄塔受注量(44,178トン)の約1割にすぎません。
したがって、通信用鉄塔の需要が2倍になっても、市場規模が1割増える程度です。
送電用鉄塔の建設需要が支配要因です。

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