武装基地局

ドコモとKDDIが、海上保安庁の巡視船に携帯電話基地局を搭載して、海上基地局の実証実験をしています。

災害で基地局が使えなくなった場合に、臨時の海上基地局を使って通信を確保する計画。

船舶上に携帯電話基地局を開設するためには電波法の改正が必要。
法改正手続きが完了した段階で実用化に着手するので、実用化は2013年度の見込。

JM61-RFS.PNG

KDDIが使ったのは、巡視船「くろせ

くろせ」は、高速化、操縦性能の向上、夜間捜索監視能力等機能強化した昨年4月竣工の新鋭巡視船です。
海上保安庁最大の武器、20mm機関砲を装備しています。( 呉海上保安部 巡視船くろせ就役について)

携帯電話基地局としては最大の武装ではないかと思われます。

  • 主要装備:  
    • 20mm多銃身機銃×1 (JM61-RFS)
       目標追尾型遠隔操縦機能付
    • 遠隔放水銃 
    • 赤外線捜索監視装置
  • 最大速力:公称30kt以上 実際35ノット(64km/h)以上
  • 総トン数:335t
  • 主要寸法:全長56.0m×幅8.5m×深さ4.4m
  • エンジン:ディーゼル3基15000PS
     (5,000 hp×3基)
  • 水深方式:ウォータージェット推進
     (ウォータージェット3軸)
  • 船体船質:軽合金
  • H23.04.05竣工
  • ユニバーサル造船京浜造船所制作、第六管区、呉所属

下の写真は、巡視船「くろせ」。上が基地局設置前で、下が基地局設置後です。

くろせ基地局装備前後.PNG

赤い部分が増えた装備。

  • 船首にエントランス用の衛星回線をつなぐパラボラアンテナのドームが増え
  • 船尾には携帯基地局のアンテナが立ち
  • 中央のブリッジ下には基地局設備が置かれています。

下の写真は、巡視船本来業務に必要なオリジナルの装備です。

くろせ装備.PNG改装後のくろせ装備PNG.PNG

JM61-FRS 多銃身機関砲は、毎分450~500発の弾丸を発射します。
弾丸は、太さ 2cm 長さ10.2cm
射程は、4500m
光学式照準器により管制、照準されるので、3m程度の波があっても安定して照準できるそうです。

航空自衛隊の    F-1、 F-2戦闘機も、同じシリーズのM61機関砲を装備しています。
戦闘機用は、毎分6,000発 (M61A1)から毎分6,600発 (M61A2) 発射することができます。

ウォータージェット推進.PNG
ウォータージェット推進

巡視船「くろせ」には舵もスクリューがなくウォータージェット推進します。

船底にやスクリューと舵がないので、

  • 多少の漂流物なら乗り超えられる
  • 陸に近づきすぎて座礁しても損傷が少なく、航行可能

などの利点があり、災害対策にむいています。

さらに、ウォータージェットは、水を噴射する方向を変えるので、
止まった状態で舵を切っても向きが変わらない(対水速力がないと舵が効かない)スクリューと違い、対水速力は不要です。
このため、

  • 低速や停止中でもその場回頭ができる
  • 後進時にも比較的保針性が良い

利点もあります。

また、急停止してもスクリューのように水流で機関に負荷がかかることがありません。

このような長所を持つウォータージェット推進だと、狭い入り江や、漂流物を避けながらの低速航行なども容易です。

スクリューの限界以上の高速で航行することができるので、現場到着が速いのも利点です。

もちろん、速度と操作性は、不審船の追跡という本来業務にも最適です。


災害対策

地震などの災害で通信障害が発生した場合、車載型基地局や可搬型基地局などを整備し、被災地のサービスの復旧にあたっています。
しかし、道路が寸断された場合、これらの基地局では対応することが難しので、船から被災地をカバーしようとしているようです。

アンテナの高さは、海面から15mくらいですが、1基地局当たり最大で半径10~15キロメートルの範囲で通信ができるようになる見込みだそうです。

なお、ソフトバンクは、災害用に気球無線中継システムの実験をするそうです。

中継局を取り付けた気球を地上100メートルに浮かべ、
最大で半径3キロメートル以上のサービスエリアを確保するというる計画とか

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