携帯型燃料電池 米で販売開始

Nectar

携帯型の燃料電池が販売開始されます。

手の平サイズの燃料電池が実際に製品化されるのはたぶん初です。
重さは200g(7オンス)

発売されるのは、「Nectar」という薄膜固体酸化物形燃料電池(thin-film SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)です。
燃料にブタンガスを使います。
Lilliputian Systems社が発売します。

  • 本体価格:本体299ドル
  • カートリッジ:9.99ドル(55Wh発電できる)
  • 発売時期:今年夏。現在BrookStoneのサイトで予約可能
  • 燃料:ブタンガス
    商用の航空機への持ち込み認可をICAO(国際民間航空機関)や米運輸省から取得済み
  • 接続:充電にはUSB2.0ポートを使用(USB2.0の規格上限500mA)
  • 出力:+5V、2.5W

固体酸化物形燃料電池は、ENE-FARMなどでも採用され実用化されていますが、発電の際に700度から1000度の高温になるので、小型化はされていませんでした。
ENE-FARMは、発電で発生する熱でお湯を沸かします。

しかし、シリコンを基盤として100ナノ程度の薄い電解質形成することで、低温でも発電できるようになりました。

低温といっても、発電温度は300度から500度だそうです(ハーバード大学の2011年4月研究発表)。
スタンフォード大学でも発電温度を下げる研究は行われています。

基盤のシリコンと酸化物では熱膨張率が大きくことなるので、室温から数百度までの温度変化を繰り返すと熱応力により、シリコン基板にクラックが入るなどの課題もあるようです。

ENE-FARMのメーカー保証は、発電4万時間もしくは発電回数4千回のいずれか早い時点となっているのも、温度サイクルによる劣化があるためだと思われます。

温度を下げるとイオン電導度が低下して出力が落ちる、温度上げると安全性や信頼性などの問題が発生する、というジレンマがSOFCにはあり、小型で携帯可能なSOFCはなかなか製品化されません。

AMIの燃料電池.PNG

「Nectar」とよく似た携帯型燃料電池を2年前にAMIが発表していますが、製品化されていません。

大きなサイズのSOFCは、実用化されています。
AMIは、ポータブル発電機サイズのSOFCを販売しています。
コジェネレーション用としてNEDOがSOFCの技術開発
をしています。

SOFC以外にも、様々なタイプの燃料電池が研究されています。

小型の燃料電池としては、エタノールを燃料とするPEM(Proton Exchange Membrane)であるDMFC(Direct Methanol Fuel Cell)を研究している会社が多いようです。
  日立富士通東芝シャープなど

同じくPEMのAFC(Acid Fuel Cell)の一種、PAFC(りん酸形燃料電池)は富士電機などが開発しています。

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