新周波数3.4-3.6GHz割り当て方針

携帯各社への新周波数割り当てが報道されています。

1月23日に総務省が開催する「第4世代移動通信システムに関する公開ヒアリング」で、新周波数として明言されているのは、3.4GHzから3.6GHzです。

総務省は、2014年中には割当を行いたい(総務省電波部 移動通信課長)と言っています。

周波数オークション実施のための法案を2012年の国会に提出しましたが、廃案になっています。

したがって、今回の周波数割り当ては、従来どおり総務省の裁量(比較審査)で行います。

3.4GHzから4.2GHzも視野に
Radio-for-LTE-advanced.png

情報通信審議会の答申では、LTE-Advanced用として将来3.4GHzから4.2GHzまでの帯域を、将来割り当てる可能性が示唆されています。

国際標準は、3.6-3.8GHzをBand 43(TDD用)として規定してますが、4.2GHzまでの規定は未だありません。国際標準の動向をみて拡張してゆくものと思われます。

2022年までは一部使用不可

3.4GHzから3.6GHzのうち、3.4GHzから3.45GHzは現在、放送事業用に使われています。

3.4GHzから3.45GHzは、「最長で2022年11月30日までに他の周波数帯へ移行予定」です。

LTE-Advancedと放送事業用システムとは見通し可能な位置での運用は不可とされていますので、ので、最悪2022年までは使えません。

衛星通信システムでも使われていますが、衛星と基地局は9MHz幅のガードバンドを設ける(ガードバンド無しの場合は、最大で25km程度(I/N = -12.2dB基準)又は60km程度(I/N = -20.0dB基準)の離隔距離を確保する)ことで共用可能となっています。

Band 22 か Band 42

3.4GHzから3.6GHzは、IMT2000では、FDD方式ならBand 22、TDD方式ならBand42に該当する周波数です。

帯域は、Band22 で200MHz、Band 22だと160MHz(80+80)あります。

BAND Uplink (UL)
BS受信、UE送信
Downlink (DL)
BS送信、UE受信
方式
low(MHz) - high(MHz) low(MHz) - high(MHz)
42 3400 - 3600 3400 - 3600 TDD
22 3410 - 3490 3510 - 3590 FDD

FDD用に割り当てるか、TDD用に割り当てるかは、総務省がまだ結論を出していません。

技術的条件についての答申でも、TDDとFDDの両方式が併記されています。

各社に何MHzづつ割り当てるかも未定です。

各社の思惑は、1月23日の新周波数帯へのLTE-Advanced導入計画に関する公開ヒアリングである程度明らかになるものと思われます。

複数の事業者の周波数を跨いだキャリアアグリゲーションが焦点

新周波数の割り当ての際の無線設備規則改定に関して、4社が総務省に意見を提出しています。4社の意見は、複数の事業者の周波数を跨いだキャリアアグリゲーションの可否に集中しています。

ドコモは、ソフトバンクモバイル、イーモバイル、WCPの3社の周波数間アグリゲーションを認めるな、もし認めるならソフトバンクが買収で獲得した周波数は多すぎるから新周波数割り当てでは考慮せよ。という言っています。

ソフトバンクグループの3社は、複数の事業者の周波数を跨いだキャリアアグリゲーションを認めろと言っています。

ドコモの意見

「異なる免許人が保有する周波数帯域間でキャリアアグリゲーションは、現制度の想定外の事象」

「複数の事業者の周波数を跨いだキャリアアグリゲーションを可能とするなら、公正競争上の観点から問題が生じないか、更なる整理が必要」

ソフトバンクの意見

「複数の事業者の周波数を跨いだキャリアアグリゲーションも、実施可能とすべき」

「携帯電話事業者とBWA事業者(WCP)を跨ぐキャリアアグリゲーションが考えられる。」

WCPの意見

「合に複数MNOの周波数を束ねてキャリアアグリゲーションを実現すれば、MVNOサービスのユーザーにもキャリアアグリゲーションによるメリットを提供することが可能」

イーアクセスの意見

「移動体通信事業者間における周波数の組み合わせにもキャリアアグリゲーション技術を活用することを含めるなど、3GPP標準に沿った種々の態様が可能となる整備を進めていくことが必要」

周波数割り当て状況

総務省の公表している電波使用状況は以下のとおりです。

3GHz帯の電波使用状況
人口衛星との干渉
人工衛星→IMT-Advancedへの干渉

特段の影響がないと答申されています。

IMT-Advanced→地球局への干渉

3.4GHzから3.6GHzは9MHz、3.6-4.2GHzは10Mhz のガードバンドを設ければ支障がないと答申されています。

しかし、「総務省、衛星通信事業者、携帯事業者等の関係者による協議の上、適切に設定していくことが望ましい」として、一律の基準を設けない方針です。

ガードバンドのほかにも、

  • 低空中線電力、低アンテナ高の基地局設置により、地球局への干渉量を低減
  • 建造物等により地球局方向が遮蔽されるように基地局を設置する
  • 地球局の方向には基地局セクタを設置しない、あるいはチルトを深くする

などの個別対策が答申されています。


通信事業者と周波数帯一覧に掲載したバンドと周波数、日本の通信事業者の表を再掲します。

BAND Uplink (UL)
BS受信、UE送信
Downlink (DL)
BS送信、UE受信


日本の通信事業者への割当状況 主な利用国
low
(MHz)
- high
(MHz)
low
(MHz)
- high
(MHz)
12 699 - 716 729 - 746 FDD
28 703 - 748 758 - 803 FDD KDDI 714-728/773-783
DCM 728-738/783-792
E-AC 738-748/793-803
米国
アジア
(APT:Asia-Pacific Telecommunity)
44 703 - 803 703 - 803 TDD
17 704 - 716 734 - 746 FDD
13 777 - 787 746 - 756 FDD
14 788 - 798 758 - 768 FDD
27 807 - 824 852 - 869 FDD

26 814 - 849 859 - 894 FDD

18 815 - 830 860 - 875 FDD KDDI
815-830 / 860-875
日本
  5 824 - 849 869 - 894 FDD

  6
(not applicable)
830 - 840 875 - 885 FDD

19 830 - 845 875 - 890 FDD DCM
830-845/875-890

20 832 - 862 791 - 821 FDD

  8 880 - 915 925 - 960 FDD DBM
900-915/945-960
欧州、日本
11 1427.9 - 1447.9 1475.9 - 1495.9 FDD SBM
1427.9-1437.9/1475.9-1485.9

KDDI
1437.9-1447.9/1485.9-1495.9
日本
21 1447.9 - 1462.9 1495.9 - 1510.9 FDD DCM
1447.9-1362.9/1495.9-1510.9

24 1626.5 - 1660.5 1525 - 1559 FDD

  3 1710 - 1785 1805 - 1880 FDD
欧州
  4 1710 - 1755 2110 - 2155 FDD
米国
10 1710 - 1770 2110 - 2170 FDD
米国
  9 1749.9 - 1784.9 1844.9 - 1879.9 FDD E-AC
1749,9-1764.9/1844.9-1859.9
DCM
1764.9-1784.9/1859.9-1879.9
日本 、欧州のBand 3のサブセット
 2 1850 - 1910 1930 - 1990 FDD

25 1850 - 1915 1930 - 1995 FDD

35 1850 - 1910 1850 - 1910 TDD

39 1880 - 1920 1880 - 1920 TDD

33 1900 - 1920 1900 - 1920 TDD

37 1910 - 1930 1910 - 1930 TDD

  1 1920 - 1980 2110 - 2170 FDD KDDI
1920-1940/2110-2130
DCM
1940-1960/2130-2150
SBM
1960-1980/2150-2170
世界中(南北米を除く)
36 1930 - 1990 1930 - 1990 TDD

23 2000 - 2020 2180 - 2200 FDD

34 2010 - 2025 2010 - 2025 TDD

40 2300 - 2400 2300 - 2400 TDD

41 2496
2690 2496
2690 TDD WCP
2545-2575
UQ
2595-2645
米国
  7 2500 - 2570 2620 - 2690 FDD
世界中
38 2570 - 2620 2570 - 2620 TDD

42 3400 - 3600 3400 - 3600 TDD

22 3410 - 3490 3510 - 3590 FDD

43 3600 - 3800 3600 - 3800 TDD

29 N/A

717 - 728 FDD

15 Reserved

Reserved

FDD

16 Reserved

Reserved

FDD

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