Wireless Power

ワイヤレス給電方式が統一されそうです。

PMAの磁気共鳴充電規格としてA4WPの規格を採用することになりました(PMAの発表)。 A4WPPMAをサポートします(A4WPの発表)。

PMAが3方式対応に

PMAのマルチモードは、Qi PMAの両方式をサポートしています。

Qi に加えて、Rezenceもサポートすることになったので、QiPMARezence 3方式をサポートすることになります。

PMAが、磁気共鳴充電規格としてRezenceをサポートするのは、シングルおよびマルチモード機器のトランスミッターとレシーバーの双方です。

磁気共鳴、電磁誘導両方式に対応したPMAのマルチモードデバイスが製品化されれば、3方式対応になります。

A4WPが3方式対応に

A4WPはマルチモードの電磁誘導オプションとして、PMAの誘導規格を採用することになりました。

PMAがサポートしているQiもPMAの一部としてA4WPがサポートすればA4WPも、QiPMARezence方式をサポートすることになります。

先行しているQi に追いつくための、2位、3位の連携かもしれませんが、1つの機器で、主なワイヤレス給電方式全部に対応できるようになりそうです。

Qi

RI(電磁誘導)方式によるワイヤレス充電規格

100kHz~205kHの交流磁界を使う

電力調整は、受電側から送電側へ単方向の帯域内通信によって送られる情報によって制御する

コイルの位置合わせのために機器を吸い寄せる磁石、コイルを移動させるモーター、あるいはコイルを面に並べたコイルアレイが必要

WPC(Wireless Power Consortium)が規格を策定している

WPCは、三洋電機, National Semiconductor, Philips, Texas Instrumentsなどが設立、現在約190社が参加

PMA

RI(電磁誘導)方式によるワイヤレス充電規格

277kHz~357kHの交流磁界を使う

PMA(Power Matters Alliance)が規格を策定している

PMAは、プロクター・アンド・ギャンブルとパワーマット・テクノロジーズが設立。

現在約70社が参加している

Rezence

RM(磁界共鳴)方式によるワイヤレス充電規格

6.78MHz±15kHzの共振周波数を使う。

Bluetooth Low Energy(BLE)で双方向通信を行い、供給する電力量の調整をする

1台の送電器から複数の受電気に電力を送ることができる

A4WP(Alliance for Wireless Power )が規格を策定している

A4WPは、QualcommやSamsung Electronicsが中心となって立ち上げた

電磁誘導方式(MI方式)

誘導コイル間の電磁結合によって送電します。

送電側は、コイルに交流を流して交流電磁場を作り、受電側は交流電磁場がコイルに発生させる起電力による電流を電力として受け取ります。

送信側1j次コイルと、受信側2次コイルが正対するように配置し、1次コイルで発生した磁束が2次コイルの中を通るようにする必要があります。1次コイルで発生した磁束を漏れなく2次コイルに通すためには、両者の距離をかなり近づけなければなりません。

このため、Qiでは、コイルをモーターで移動させ位置あわせをする方法や、多数のコイルを面に並べたコイルアレイを使い、位置が合うコイルを使う方法を採用しています。

磁気共鳴方式(MR方式)

送信側コイルに電流を流して磁場を発生させ、その磁場の振動に、受信側のコイルを共鳴させて電流を発生させます。

MI方式のように磁束をコイル間に通す必要がないため、コイル間の距離や向きに制約が少なく、1つの送電器からの電力を複数の受電器で同時に受電することもできます。MITの実験では、2つのコイルを1m離しても90%の伝送効率が得られたと報告してました。

トランスミッタとレシーバを数十cm離して配置することができます。

直流共鳴方式

送電側の入力となる高周波信号を直流スイッチングに置き換えた磁気共鳴方式(MR方式)。

高周波交流への変換回路や整合回路が不要なので、回路がシンプル。

村田製作所が中心になってたちあげたWPMC:Wireless Power Management Consortiumが直流共鳴方式を普及させようとしている


日本でのワイヤレス送電

総務省の「ワイヤレス電力伝送作業班」がワイヤレス送電に使う周波数や人体への影響などの検討をしています。

家電機器向けワイヤレス電力伝送システム用として想定されている周波数は以下のとおりです。

  1.  480~524kHz :   ~100W程度  密着~1cm程度
  2.  6.78±15MHz :数W~100W程度  密着~30cm程度 (Rezence
  3. 20.05~100kHz :数W~1.5kW程度  密着~10cm程度 (Qi 想定)
         (但し,電波時計40k/60kHzにマスクを掛ける)

この他にも電気自動車用も検討されています。

総務省の「ワイヤレス電力伝送作業班」が検討しているWPTで使う周波数

6.7MHz (6765 - 6795kHz)は、国際的なISMバンドですし、電波法では50W以下の高周波利用設備の設置許可が不要です。

そんなわけで、総務省の議論を待たずに政府の検討より先行してQi対応充電器など各種ワイヤレス送電機器が流通しています。

人体への影響

ICNIRPガイドライン(国際非電離放射線防護委員「時間変化する電界および磁界へのばく露制限に関するガイドライン [1Hzから100kHzまで] )との整合性を中心に、人体への影響を総務省が検討しています。

ICNIRPガイドラインでは、がん、心臓血管系疾患、神経変性疾患など様々な影響の有無を検証して、許容できる磁界、電界などを導き出しています。磁束密度については以下のような基準が提示されています。

ICNIRP_Guide_line.png

グラフの縦軸の単位はT(テスラ)です。

関東の地磁気は、だいたい0.000045テスラくらいです。

スピーカーに使われる磁石は、1から2テスラくらいです。

医療用MRIは、最大で8テスラくらいまで出力できるそうです。

MI方式だと、密着させた2つのコイルの上下にフェライト・シールドを密着して配置することにより、放射される電磁波が低減させることが容易です。

MR方式だと、コイルを離しても送電できる反面、電磁波の放射を閉じ込めるのは難しくなります。

WPC、PMA、A4WP の会員

WPCの会員は約190社、PMA会員約70社、A4WP の会員は約80社です。

主な会員は以下のとおりですが、二股、三股している企業多数です。

WPC
(qi)
PMA A4WP
(Rezence) 
Qualcomm Qualcomm Qualcomm
Samsung Samsung Samsung
HTC HTC HTC
LG LG LG
デンソー デンソー デンソー
Verizon AT&T ドイツテレコム
TI TI intel
SONY SONY DELL
パナソニック パナソニック パナソニック
NEC NEC 富士通
東芝 東芝 Broadcom
Huawei Huawei SanDisk
RIM RIM
ノキア ZTE
ASUS スターバックス
PowerKiss PowerKiss
モトローラ シャープ

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