LTE-U チップセット,Qualcommが発表

免許不要帯域でLTEを利用するLTE-U(LTE -Unlicensed spectrum)対応チップセットを年内に出荷するとQualcommが発表しました。

5GHzのWi-Fiへトラフィックをオフロードするのではなく、電波免許不要の5GHzをLTEで利用するためのLTE-U対応のチップセットです。

5GHz帯を利用している802.11a/n/ac などのWi-Fi機器とLTEが共存する方法は何種類かあります。

LTE-U・ LAA -  Wi-Fi と LTE の共存方法

Wi-Fi 用の周波数を LTEでも使い共存させる方法は、LAA 【 Licensed-Assisted Access using LTE 】やLTE-U 【LTE in Unlicensed spectrum】など呼ばれています。

3GPPでは2014年からLAA、LTE-U の検討を開始しています。

基本は、空き周波数(チャネル)の利用と、空き時間の利用による共存です。

空きチャネル利用

Wi-Fi機器との競合を避けるため、Wi-Fi 機器が使用していない空きチャネルを選んで、LTEの電波を出します。

5GHz帯は、20MHz幅で19chが利用可能です。

2度の法改正を経て、日本独自のJ52 を廃し、欧米の周波数と同じ周波数W52,W53, W56が利用可能になっています。

20MHz幅では19chあるものの、40MHzを確保しようとすると半減します。

さらに屋外で使える帯域となるとさらに減ります。

空きチャネルの利用だけでは、家庭内利用等の少数の端末しかサポートしえません。

空き時間利用

空きチャネルがない場合は空き時間を選んでLTEの電波を出します。

この方式は2種類あります。

CSMA (Carrier Sense Multiple Access)

CCA(Clear Channel Assessment)使って、Wi-Fiパケットとの衝突を回避します。

送信前にCCA を実行し、 同じ周波数空間の電波状況確認をします(キャリアセンス)

同じ周波数空間に電波が無い(基準を超えるエネルギーの電波が検知されない)場合、送信を行います。

CSMAによるLTEとWi-Fiの共存.png

送信前にモニタしするので、Listen-before-Talk(LBT)と呼ぶこともあります。

キャリアセンスが義務づけれている日本でも利用できる可能性があります。

CSAT (Carrier Sensing Adaptive Transmission)

周囲のWi-Fi アクセスポイント数や、チャネルの使用状況に応じて、LTEをONにする時間の長さを変えます。

混んでいれば、ONする時間を短く、空いている時は長くONにします。

LTEをONにする時間は、数十から数百ミリ秒単位の間でダイナミックに変更します。

LTEがONになっている間にも、ON/OFF比率を変えます。

LTEがONの間も10ミリ秒程度のショートギャップを設け、Wi-FiがVoIPのような低遅延での伝送がい必要なパケットを伝送できるようにしています。


CSATによるLTEとWi-Fiの共存.png

日本では、5GHz帯を利用するう機器は、キャリアセンスすることが義務付けられています。

このため、CSATによるLTEとWi-Fiの共存方は日本では利用できません。

同じ周波数(W52,W52,W56)であっっても、キャリアセンスの実装義務や、出力などの規定は国ごとに異なります。

日本の法規制
周波数帯 5.15~5.25
GHz
5.25~5.35
GHz
5.47~5.725
GHz
使用場所 屋内限定 屋内外
システム区分
 (周波数帯域幅)
20/40/80/160MHz
変調方式 20MHz OFDM方式※3、
DS方式※4、
シングルキャリア方式
40MHz
80MHz
160MHz
OFDM方式
最大空中線電力 20MHz OFDM方式、DS方式の場合:10mW/MHz
シングルキャリア方式の場合:10mW
40MHz 5mW/MHz
80MHz 2.5mW/MHz
160MHz 1.25mW/MHz
最大空中線利得 規定なし
最大e.i.r.p 20MHz 10mW/MHz 50mW/MHz
40MHz 5mW/MHz 25mW/MHz
80MHz 2.5mW/MHz 12.5mW/MHz
160MHz 1.25mW/MHz 6.25mW/MHz
キャリアセンス 20MHz
40MHz
80MHz
160MHz
義務付け
DFS、TPC 不要 必要(親局のみ)
接続形態 任意 任意
(親局に制御されていない同士は不可)


QualcommのLTE-U用チップセット

Qualcommは、免許不要で利用できる5GHzを使ってLTE-Uチップセットを、基地局(スモールセル)用と、端末用の2セット発表しました。

基地局用(スモールセル)用は「FSM99xx」

チップは、2013年発表のFSM99xxに機能追加を行い、5GHzをLTEで利用するLTE-Uを可能にするそうです。

モバイル端末用は「WTR39XX」

モバイル端末用は、LTE-U対応RFトランシーバー「WTR3950」と 「WTR3925」を利用します。

これにより、携帯電話専用帯域と免許不要の5GHz帯の組み合わせて、3×20MHzのCat 6 キャリアアグリゲーションができます。

LTE-UのCA.png

免許不要の5GHz帯の連続した20MHz幅x2で、40MHzのキャリアアグリゲーションにも対応します。

出荷時期

今回発表したチップは、2015年後半に商用サンプルが出荷される予定とのこと。

CSMAに対応しているのか、CSATだけなのかなどの詳細は不明です。

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