ドローン迎撃システム

最高速度100km/h、飛行可能時間60分のドローン「yeair!」が完成に近づき、3Dプリンタ用のファイルをまもなく配布すると発表しています。

「yeair!」は、5kgまでの荷物も運べて、GPS搭載で、自律航行も可能です。

悪意を持った人が使うと、5kgの危険物を積んで100km/hで突入というとんでもないことが出来てしまうドローン「yeair!」は約18万円。

ドローンを探知し迎撃するシステムも進化していますが、迎撃は難しそうです。

電波で探知し 映像追尾し 電波で撃墜するシステム

Blighter AUDS Anti-UAV Defence System.png

レーダーにより探知し、カメラ画像解析により自動追尾してC2チャネル(Command and Control Channels)に干渉してドローンを落とします。

レーダー
    • Kuバンド(12GHz~18GHz)
    • 半径8kmを、水平方向180度、垂直方向20度の範囲でカバー
    • 10cm✕10cmの物体まで探知可能
      「yeair!」は、75cm✕90cmと大型のドローンなので探知可能です
    • 電波の出力は4KW

可視光カメラ
    • 光学ズーム30倍+デジタルズーム12倍
      (探知カメラで盗撮とかされるほうが怖い気もします

赤外線カメラ
  • 赤外線カメラも併用。夜間にも対応できます。
  • 波長は、 3 to 5 µm、
  • 一般的な暗視カメラでは近赤外線(0.7 - 2.5μm)ですが、これは中波長赤外線 (Mid-wavelength infrared, MWIR)で監視します。

    波長が長いので、透過性が 高く霧や雨などに強くなっています。

    また、MWIRは、燃焼で発生した炭酸ガスの放射をよくとらえます。

    エンジンエンジンを搭載したドローン「yeair! 」は探知されやすくなります。

    電波によるジャミングで落とす

    Blighter AUDS Anti-UAV Defence System はC2チャネル(Command and Control Channels)に干渉してドローンを落としますが、電波の波長や出力は公開していません。

    日本で使えば、おそらく電波法違反ですので、仕様できるのは超法規的組織だけだと思われます。

    ただし、自律飛行モードの「yeair!」はC2チャネルを開いていませんので落とせません。

    レーダーの対策

    ドローンに電波吸収塗料を塗ってステルス化すると、やっかいです。

    ドローンには、大きな翼が無いので、反射面積が小さく特に探知が困難です。

    そのうえ若干でも電波を吸収するとなると、探知はますます困難です。

    電波吸収材は、民間でも手に入ります。

    音波による探知するシステム

    Dron-Shield.png

    検知範囲は、オムニマイクだと検知範囲は150m。バラボラ型の集音マイクだと1kmまでカバーします。

    オムニマイク4台設置して半径300mの防御エリアを作ることができるセットが、2日間レンタル料70万で貸出しすると理経が発表しています。

    なお、1日は設定に費やすので、2日間借りても防御できるのは1日です。

    網で捕まえる

    Drone Shield は、網を打ち出してドローンを物理的に網にからめとる「DRONE NET GUN」を販売しています。

    16gの二酸化炭素カートリッジの圧力で約90メートルほど網を飛ばします(100m以内に接近しなければ捕まえられません)。

    時速100kmで突進してくる「yeair!」を網で捕まえるのは熟練の技が必要な気がきます。

    OKI-Drone-detector.png

    空中音響技術を利用した「ドローン探知システム」をOKIが販売開始しています。

    ドローンの飛行音を複数のマイクロフォンで収集して音源位置分析を行い、飛来方位・仰角、および距離を割り出し、コンソールに通知する。

    1つのマイクが探知可能な範囲は半径150mだが、マイクを広域に多数設置して探知範囲を広域化することも可能とのこと。

    検知したら、スマホへの警報メールを送信することも可能。

    値段は、300万円以上。施設管理者、警備会社向けに販売するとのこと。

    なお、OKIのシステムは探知だけで、撃墜手段は提供していません。

    高度180mで飛行すれば音波探知回避

    音波方式は、マイクから150m程度までしか探知範囲がありません。
    水平方向は、マイクを面展開してカバーエリアを拡張できますが、垂直方向の拡張は困難です。

    「yeair! 」はガソリンエンジン搭載なので、音がうるさそうですが、水平20m、垂直10m離れると通常のマルチコプターと同じレベルの騒音になると「yeair! 」は言っています。
    直線距離で22.4m離れると騒音レベルが電池起動のマルチコプターと同じになります。

    ガソリンエンジンの「「yeair!」でも、180m離れると、探知できないことにります。

    180mの高度で水平に飛んで、目標の直上から垂直降下すると、180mまで気づかずに接近することは可能と思われます。

    動体検知カメラによる探知

    Spynelは、赤外線(MWIR)によるラインスキャンカメラで、全周360度を監視するシステムです。

    レーダーのように毎秒1~2回の周期でクルクルと物理的に回転して全周をスキャンし360度の全周画像を取得します。
    取得した画像を、前回の画像と比較し、差異を検知すると差異のある部分を「赤い枠」でマークしてモニタに表示します。

    警備員が、「赤い枠」の内の動いている物体を確認して、異常かどうか確認します。

    動体検知機能のある監視カメラですが、最大11km先のドローンも検知できると主張しています。

    Spynel_monitor-screen.png

    なお、戦車なら30km離れた場所の戦車も探知できるそうですが、30km先の戦車を警戒する状況が日本では想像出来ません。

    探知回避策は高高度侵入

    水平方向は360度監視ですが、縦方向の視野角は、5~20度しかありません。
    水平線から5度上方を見ると、11km先は高度960m、
    水平線から5度上方を見ると、5km先は高度1800mなので、探知されずに接近するのには、高度2000mくらいを飛ぶ必要があります。

    航行可能限界高度4500m 、通信距離:最大2000mのドローンDJI Inspire1もあるので、上昇して空気が薄くなっても2000m程度の高度をドローンが飛行することは可能なようです。

    なんとか探知されない高度まで上昇できても、、の最大18分なので上昇後に数kmの水平移動はできそうもありません。

    「yeair」なら1時間飛行可能なので2000mの高度まで上昇してから水平移動することができそうです。

    「yeair!」の通信距離は100mしかありませんが、自律飛行モードがあるので、フライトプランを登録して自動飛行させれば問題ありません。
    操縦する必要が無いので、離陸させたら即時撤退することもできます。逃げてる間に、ドローンは自律飛行で探知されずに目標に接近して・・・・

    警備会社にドローン対策を頼む

    ALSOKが音響センサー、画像センサー等によるドローン対策警備をアナウンスしています。

    プロが監視してもセンサーの限界は変わりません。

    1km先で探知しても、「yeair!」が時速100kmで飛んでくると来着まで36秒。

    初動に36秒以上かかるとOUTです。

    5km遠方で探知できても、探知してから3分以内に撃墜しないと間にあいません。


    バックドアから侵入して撃墜

    商品ではありませんが、ドローンにバックドアから侵入して乗っ取ってしまうマルウェアが公開されています。

    ARM Linuxで動作しているドローンを狙ったマルウェアです。

    Parrot ARは乗っ取ることができるようです。

    高速度飛行で突破可能

    ドローンを乗っ取って撃墜する場合は、対処に要する時間が問題です。

    乗っ取るための電波が届く距離が2kmだとすると、時速100kmで飛来する「yeair!」は2kmを1.2秒で飛んで来てしまいます。

    .2秒以内にハッキングして撃墜しないと間に合いません。


    価格も防御を困難にする

    1台20万以下という値段の安さも、防御を困難にします。

    200万あれば10台購入することができます。

    10台の「yeair!」が飛んで来ると、5km遠方で探知できたとしても、18秒毎に1台の割合で撃墜できる防御システムでないと防ぎきれません。

    防御システムの価格は、OKIの探知システムが300万円、Drone Shieldのレンタルが2日で75万円です。

    防御に比べて攻撃のコストが低くなっています。

    20台の飽和攻撃も400万円で可能です。

    自律モードもあるので操縦者は不要です。

    従来からある産業用無人へり、たとえばヤマハのFAZERは、1231万円します。旧型のRMAX TypeIIGでも1台1031万円します。

    10台の産業用無人へり10台を調達するためには億を超えるお金がかかりますし、それだけ買ったら不自然なので、すぐに公安や警察に調査されてそうです。

    操縦には、「産業用無人ヘリコプター技能認定証」も必要です。


    どのシステムも「yeair!」の確実な撃墜は無理です。

    15km遠方から高度2000mを飛行して接近してくる電波吸収材をまとったドローンが、真上で、5kgのガソリンとともに墜落(垂直降下)するとった事態を防げるようなシシステムがみあたりません。

    100km/hという速度と60分の飛行時間、さらに自律飛行モードが撃墜を困難にしています。

    ましてや低価格の武器にして、10台、20台といった数での飽和攻撃をされたら悪夢です。

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