EU域内で国際ローミング無料化

EU域内では、他国に行っても国際ローミング料金が不要になります(欧州議会の発表)。

ドイツからイギリスに行って携帯を利用しても、国際ローミング料金はかからず、料金は国内通信と同じ扱いになります。 通話もデータ通信も国内扱いです。

データ定額なら、EU内なら国外でも追加費用なしでの利用できるようになります。

無料化の実施は、2017年6月15日から。

それに先立ち、2016年4月20日からは、ローミング料金に上限が引き下げも行われます。


2016年4月20日
以降の上限
現在の上限。 引下げ率
国際通話(発信) €0.05/分 €0.19/分 74%引下げ
国際通話(受信) 未定。
年内に決定
€0.05/分
国外へのSMS発信 €0.02/通 €0.06/通 67%引下げ
データ通信 €0.05/MB €0.20/MB 75%引下げ

現在の上限額から約7割の引下げになります。
現在の上限額は2012年に制定された上限です。
以下は、EU域内での国際ローミング料金上限規定の変遷です。

Maximum roaming prices in EU.png


国際ローミング料金

アジアでは、ASEAN各国間の携帯電話国際間接続料金引き下げを目指して次官級協議始まったところです(産経の記事)。

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)で、携帯電話の国際ローミング料金の低廉化に関する合意事項(TPP合意概要

「透明性のある、かつ合理的な料金を促進することについて協力するよう努めること」

に基づく協議開始です。

Googleが、国際ローミング無料化を目指してキャリアと協議中か?という報道もあります。

ローミング撤廃でどのキャリアも苦しくなる

キャリアの立場では、自社のユーザが、他社(他国)のモバイル網を利用して通話する場合は、EU域内であっても、キャリア間で料金精算が必要になので、どこのキャリアも苦しくなります。

  • 他社への支払いが多いキャリアは、ローミング料金の廃止で金銭的負担が生じ、
  • 他社からの収入が多いキャリアは、ローミング料金の廃止で収入の減少にみまわれます。
  • 支払と支出が均衡するキャリアであっても、国際トラフィック増により設備負担が生じます。


影響

日本で、欧州39カ国で使える定額料金SIMが発売されるかもしれません。

台湾では、9月にTaisysが、欧州全域定額SIMを発表しています。
この、slimduetは、日本で購入可能すが、 ローミングではなく複数のキャリア番号が付与され、電話番号を切り替て現地のプランに近い通話料や通信料が利用するサービスです。

EU域内のローミング費用が撤廃されれば、番号の切替なしで、廉価な欧州全域対応が可能になるので、ヨーロッパ旅行者用のプリペイドSIMを発売する会社が登場するかもしれません。

EU域内での影響

他国で契約するユーザが増える可能性があります。

通信料金が高い国のユーザが、通信料金の安い国で契約して、ローミング状態で使用するようになるかもしれません。

他国キャリアを使うMVNOが増加するかもしれません。

安い国からSIMを輸入して、ローミング状態で使用するMVNOが登場するかもしれません。

国外ユーザ獲得により、収入減やコスト増に対応することを選択するキャリアあるかもしれません。

とはいえ、常時ローミング状態で使われると相手キャリアへの支払いが増えるので、自社エリア外でのユーザ増は、コスト増になります。

国内通信料金の値上げは、負担が増えたキャリアの選択肢です。

国外へ顧客が流出しかねない場では、難しい選択だと思われます。

キャリア間の相互接続料値上げする可能もあります。

コスト削減も、選択肢です。

投資を削り、人員を削減する選択をすると、モバイル網の高速・高度化は遅れます。 現在でもEUでのLTEの展開は、日米に比べて遅れています。

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