自動車用Snapdragon 発表

自動車用のSnapdragon、Snapdragon 820 Automotiveを、Qualcommが発表しました。

自動車用として、V2X用に 802.11p による DSRCをサポートしていることが特徴です。

Snapdragon 820 Automotiveの概要
  • V2X用に 802.11p 対応
  • LTE-Advanced 対応
    (X12 LTE modem により下り600 Mbps /上り 150 Mbps まで対応)
  • 802.11ac 2x2 MIMO 対応
  • Zeroth、コグニティブコンピューティングエンジン搭載
  • CPU:64-bit Qualcomm Kryo
  • GPU: Adreno 530(4K動画対応)
  • DSP:Hexagon 680 DSP with Hexagon Vector eXtension (HVX)
  • 14nm FinFET

各国のDSRC

日本では5.8GHz帯を使ったETCが普及しています。

ETCは、ITSスポットも吸収して、ETC2.0になり、DSRCへと進化しています。

日本は5.8GHz帯を使っていますが、アメリカやEUは5.9GHz帯を使っています。

DSRC周波数帯


EUは、V2Xに使う帯域(5.875-5.905GHz)とETCで使う帯域(5.8GHz帯:5.795-5.815GHz)が連続していません。

日本は、5.570GHzから5.850GHzを5MHz幅の14チャネルに分割して、下りで7ch、上りで7chを使います。ETC(自動料金収受システム)用は14chのうち4ch(下り2ch、上り2ch)を使い、残りがV2X用になっています。

日本とアメリカ/EUの違い

日本のETC2.0の仕様は、ARIB STD-T75「狭域通信(DSRC)システム」として規定されています。

アメリカやEUでは、IEEE802.11pを使い、上位層の規格にIEEE1609 ファミリーを使います。アメリカのWAVEもIEEE1609 ファミリーです。

最大通信速度の違い

ETC2.0は、1Mbps(ASK)ないし 4Mbps(QPSK)ですが、802.11pは最大27Mbpsまでサポートしています。

通信可能距離の違い

ETC2.0の通信可能距離が30m程度まで(送信出力 路側機:300mW以下、車載器:10mW以下)であるのに対して、802.11pは通信可能距離が1000mになっています。

通信距離が短いと、無線通信ゾーンが狭くなり、移動速度が大きいと情報量が少なくなります。

料金所の違い
AETガントリー

ARIB STD-T75は、通信距離が短い上に伝送速度も遅いので、料金所を高速で通過することが難しくなります。
EUでは、料金所を減速せずに走り抜けることができるORT(Open Road Tolling)も実現できています。
料金所を完全に無くし、ガントリーと呼ばれる道をまたぐ構造物に取り付けたセンサー(右上の写真)の下を通過するだけで料金精算ができるAET(All-Electronic Tolling)が実現できるのも、通信距離が長いからです。

参考

・3GPPは、LTEを使ったV2X、LTE-based V2Xを検討中

欧州の普及促進団体「CAR 2 CAR Communication Consortium

国内の普及促進団体「ITS Connect推進協議会

ETC2.0の普及状況(2015年12月時点でセットアップ件数)

ETC1.0の件数は、70,216,042 件になっているのに対して、
ETC2.0の件数は、961,954 件 とETC1.0より2ケタ少ない状況です。
国交省はETC2.0普及促進に向け、2015年10月29日より「ETC2.0再セットアップサポートキャンペーン」を開始しており、2016年3月31日までの期間、先着10万名限定で最大2700円を助成をおこなってます。
2016(平成28)年度から始まる圏央道などを使って、高速道路で、渋滞などをう回する経路を走行した車の料金を2割引きにする「ETC2.0割引」も始まります。

昔「ITSスポットサービス」と呼ばれていたサービスは「ETC2.0サービス」と改名されています。

BMWのスカウター内臓ヘルメット.png

BMWが情報表示するスカウター内臓ヘルメット開発中(BMWの発表

用語

V2X (車車間/路車間通信: Vehicle to Vehicle/Infrastructure/Pedestrian)

DSRC(狭域通: DEDICATED SHORT-RANGE COMMUNICATION)

WAVE((トランスポート層とネットワーク層の規格:Wireless Access in Vehicular Environments)





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