NBASE-T / 802.3bz商品化

NBASE-T対応の商用トランシーバAlaska 88E2010/40をMarvellが発表しました。

NBASE-T/IEEE802.3bzは、2.5Gbps/5Gbpsの100m伝送を、Cat.5eのUTPケーブルを使って実現できる規格です。

2.5GBASET/5GBASE-T トランシーバの商用化は業界初だそうです。

CiscoのmGigは、NBase-Tベースの製品として発売されています。CiscoのmGigポートは、5Gbps, 2.5Gbps,1Gps,100Mbpsに加えて、規格外の10Gbpsもサポートしていますが、10Mbpsをサポートしていません。準拠しているのはIEEEが802.3bzの標準化を始める前の2014年にNBASE-T Allianceが作ったNBase-T 1.0 です。

NBASE-T/IEEE802.3bz

NBASE-T AllianceがNBASE-Tとして検討を始め、IEEEがP802.3bzとして検討を継承している2.5Gbpsまたは5GbpsのEthernet規格です。

Cat.5eのUTPケーブルで2.5Gbps/5Gbpsの100m伝送ができることがNBASE-Tの特徴です。

10Gbase-TもUTPで100m伝送できますが、Cat.6Aケーブルが必要で、Cat.6だと55mまで、Cat.5eはサポートしません。

NBASE-T/IEEE802.3bzであれば、Cat.6Aケーブルに敷設しなおすコストをかけずに、Cat.5eで高速化できます。

Wi-Fiアクセスポイントへの採用を期待
Wi-Fiアクセスポイントを接続する優先ケーブルの種別

NBASE-T Allianceが想定しているNBASE-T/IEEE802.3bzの用途には、Wi-Fiアクセスポイントがあります。

NBASE-T Allianceによれば、Wi-Fiアクセスポイントの90%がCat.5eかCat.6で接続されており(右のグラフ)、13億のAPがケーブル交換なしに、NBaset-Tで高速化可能だそうです。

1Gbps を 2 本束ねて 2Gbpsにすることも可能ですが、ケーブルが2本必要になります。

NBASE-T/IEEE802.3bzなら、既存ケーブル1本で2.5Gbps以上に高速化可能です。

802.11acなどの1Gbpsを超える無線LANが商用化されているなかで、APをつなぐ固定回線は1Gbpsの1000Base-Tという状況を、NBase-T改善することが期待されています。

IEEE 802.3bzは、10Gbase-Tを基本にしています。主な違いはクロックとエラー訂正です。

  • クロックを1/2(5GBASE-T)ないし1/4(2.5GBASET)にする
  • CRC-8ではなく、Low Density Parity Check (LDPC)を採用して効率化

NBASE-TとIEEE802.3bzの関係

今後公開される標準は、IEEEがIEEE 802.3bzとして作成します。NBASE-T Allianceが検討しているNBASE-Tは、IEEE 802.3bzの基礎となるプレスタンダードであり標準として一般公開される予定はありません。

  • 2014年10月 NBASE-T Alliance発足
  • 2014年12月 NBASET-T 1.0リリース
  • 2015年05月 IEEEが802.3bzの検討開始(PAR:Project Application Request承認)
  • 2016年09月 802.3bz標準化完了予定

ケーブルのコスト

人件費

ケーブルを敷設する際の費用は、ケーブルなどの材料費より、敷設にかかる人件費(工数)のほうが高価になります。

企業内LANなどは、材料費が1本平均数千円で、工数が1本平均1万円というようなことになります。

新設だけでなく、古いケーブルの撤去も行うのであれば、工数はさらに高くなります。

太さの問題

高速対応になり、規格が厳しくなるにつれ、ケーブルがやや太くなる傾向にあり、数百本のケーブルを配線する場合などのは、ケーブルを敷設するスペースが苦しくなります。

パッチパネル周辺などは深刻です。

太くなると重量も増えるので、ケーブルラダーなどへの荷重も大きくなるという問題もあります。

8芯のLANケーブル1本あたりペア線が4対必要です。4対のペア線を収容した4PケーブルでLANケーブル1本分です。

この4Pケーブル200本敷設して、48ポートスイッチ4台分のLANケーブル約200本を確保した場合の重量をケーブル種別毎に比較すると

  • Cat.6Aだと、55kg/kmなので200本あると10mで110㎏
  • Cat.6 だと、40kg/kmなので200本あると10mで80㎏
  • Cat.5eだと、30kg/kmなので200本あると10mで60㎏

LANケーブル3本分の24対を1本にまとめた24Pや48Pなどの多対ケーブルなどもありますが、多対化しても重量はあまり変化しません。

軽量化には、細径軽量タイプが有効です。軽量タイプだと、Cat.6でも、20kg/km(200本あると10mで40㎏)という商品や15kg/kmという超軽量タイプもあります。

ただし、軽量タイプのケーブルは、細径導体を使用して軽量化しいるものがほとんどです。このため、、挿入損失は、TIA規格の1倍以上に大きくなってしまっています。

採用するタイプやメーカーによっても重量は異なりますが、同じメーカーの同じタイプなら高速対応ケーブルほど重くなる傾向にあります。

Cat.7以上のディメリット

Cat.7 Cat.7Aは、UTPの規格がありません。全てSTPです。STPではシールド処理が必要なので、UTPケーブルよりコストが上昇します。

Cat.8の規格検討も現在進行しており、Cat.7Aの2倍の2000MHzの伝送(上限周波数)が可能なケーブルとして、2017年頃に登場すると思われます。

このCat.8もUTPなしのSTPケーブルとなる見込みです。

コネクタもRJ-45ではありません。Cat.7になるとRJ-45は使用せず、GG45コネクタ(RJ-45と上位互換)もしくはTERA(RJ-45とは形が異なる)を使用します。

RJ-45端子のついたCat.7ケーブルが販売されていることがありますが、規格外です。

Cat.6eというような存在しない規格名がついたケーブルが販売されていることもあります。

Marvell Alaska 88E2010/40の主な仕様

  • インタフェース:2500BASE-X, 5000BASE-R
  • 対応速度: 5Gbps, 2.5Gbps,1Gps,100Mbps, 10Mbps
  • 対応ケーブル:Cat.5e, Cat.6, Cat.6A, Cat.7
  • パッケージ:BGA(88E2010は10x12mm、88E2040は23x23mm)
  • 88E2010と40の違い: 88E2010は1ポートPHY、40は4ポートPHY

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