接続料金と端末販売見直し

総務省が「SIMロック解除」、「端末購入補助」、「MVNOとの接続料金」などを見直すための会合を開催する発表しました。11月には結論を出す予定です。

MVNOとの接続料金

MNOがMVNOに提供するL2回線料金などは、「第二種指定電気通信設備制度の運用に関するガイドライン」で、

接続料 = 接続料原価 + 利潤

が基本として規定されています。今回は、このうちの「利潤」算定式の見直しです。

ガイドライン」で利潤は、

利潤 =  他人資本費用 +(機能に係るレートベース × 自己資本比率×(リスクの低い金融商品の平均金利 + β ×(主要企業の平均自己資本利益率-リスクの低い金融商品の平均金利)))+利益対応税

と規定されています。

今回見直すのは、上記式のβです。

現在、βの値は、

βは、主要企業の実績自己資本利益率の変動に対する二種指定事業者の 実績自己資本利益率の変動により計測された数値を基礎とし、移動電気通 信事業に係るリスク及び当該二種指定事業者の財務状況に係るリスクを勘 案した合理的な値とする。」

と規定されていて、統一値がなく、各社の独自の値が許容されています。

βを大きくして利潤が大きくなるように規定すれば、接続料は値上げです。βが小さくなるように規定すれば、接続料値下げになります。

L2接続回線料金は、接続回線の速度(帯域)に比例する料金として規定さていて

(接続料原価+利潤) × (MVNO に保証された単位伝送容量)÷総帯域幅

となっています。

端末購入補助金

端末補助金については「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」適用後の動向をレビューします。

端末販売については、公取も注視しているとReutersが報道しています。

AppleとMNO3社(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)の契約が独禁法に触れる疑いがあるので、Apple と MNO の間の契約を適切に改正しなければ、罰金を含む処置を行う可能性があるとの報道です。

「SIMロック解除」

総務省は「SIMロック解除」までの期間の短縮を大手に求める方針と毎日新聞が報道しています。



MVNO接続料金のさらなる見直しの余地

今回の見直し対象となったβ以外にも、課題はあるので、今後さらに見直される可能性もあります。

既に指摘されている課題としては以下のような課題があります。

  • MNO の需要の見誤りによる過剰な設備投資に起因する設備に係るコストについては MVNO が応分負担することは適切ではなく、需要に一定の補正を行うべきとの意見
  • データ接続に係る電気通信設備においては、必ずしも、常時、伝送容量全てを使用してトラヒックが伝送されているわけではないと考えられ、こうした設備余裕に係るコストを誰がどれだけ負担するのかが主な課題との意見
  • 原価が「原則として当該接続料の適用年度の前年度における実績値」となっているが当該年度とすべきだとの意見

現在の「ガイドライン」は2014年に改正されたものです。

総務省は、2012年から、モバイル接続料算定の更なる適正性向上に向け、算定方法及びその検証の在り方を検討するため「モバイル接続料算定に係る研究会」を開催し、2013年に報告書を取りまとめました。

この検討結果を参考として、モバイル接続料の適正性、検証可能性及び公平性を確保する観点から、「第二種指定電気通信設備制度の運用に関するガイドライン」を2014年に改正しています。

今回、改訂されることになれば2年ぶりの見なおしです。

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