終了する各種固定電話サービス

PSTNを2024年中に廃止し、電話網をIP化するとNTT東西が発表しました(NTT東日本の発表, NTT西日本の発表)。

PSTNのIP化に伴って、INS(ISDN)も終了しますが、その他にピンク電話などの各種サービス廃止が検討されています。

以下は、総務省の電話網移行円滑化委員会の資料で終了が表明されているサービスとして掲載されているサービスの一覧です。

INSネット
(ディジタル通信モード)
電話回線を介して、ディジタル通信が可能なサービス 256(万回線)
ピンク電話 硬貨収納等のために必要な信号を送出する機能 17(万回線)
着信用電話 着信のみ可能な電話サービス 3.8(万契約)
発着信専用 電話回線からの操作で、契約回線を
発信専用又は着信専用に設定する機能
2.8(万契約)
ビル電話 内線通話や短縮ダイヤル等の各種付加機能を
NTTの交換機側で提供するサービス
2.8(万加入)
二重番号 電話番号(主)に電話番号(副)を付与し、
電話機の操作により主で不在メッセージを流し、
副で電話を受けるサービス
3,565(契約)
トリオホン 通話中にフッキング操作により、
通話を保留したまま第三者を呼び出し、
三者間通話を可能とするサービス
1,761(契約)
114(お話し中調べ) 相手方の電話番号がお話し中か受話器外し等かを調べるサービス 400(万接続)
ナンバーお知らせ136 「136」+「1」のダイヤル操作により、
直近の着信呼の日時・発信者電話番号を音声で知らせるサービス
357(万接続)
短縮ダイヤル 契約回線を介して予め交換機に登録した電話番号について、
2桁の簡易発信を実現するサービス
6.1(万契約)
キャッチホン
・ディスプレイ
最初の着信だけでなく、通話中に着信があった場合にも
割込者の電話番号をディスプレイに表示するサービス
4.9(万契約)
ナンバー
・アナウンス
「136」をダイヤルすると、
着信した呼の日時と電話番号を5件まで案内するサービス
2.4(万契約)
でんわばん 1契約で複数着信に対し時間外案内等を実現するサービス 1.8(万契約)
空いたらお知らせ159 相手が通話中の場合、「159」+「1」のダイヤル操作により、
相手の通話が終了次第、音声通知するサービス
0.4(万接続)
ノーリンギング通信 電話回線を介して無鳴動で呼出、センタユーザから
各家庭に設置されているメータを効率的に検針することができるサービス
400(回線)
支店代行電話 契約者が指定する地域の電話番号を付与し、
その番号にかかってきた電話を事務所等に接続するサービス
300(回線)
トーキー案内 録音再生装置を電話網に接続し、
電話回線を介した情報案内を実現するサービス
285(音源回線)
なりわけ 予め登録した電話番号からの着信の場合、
通常と異なる短い着信音で呼び出すサービス
256(契約)
有線放送電話接続電話 有線放送電話設備とNTT交換設備との間に電気通信回線を設置し、
同一MA内の通話を可能とするサービス
6(回線)


固定電話の受け皿は、 メタルIP電話

PSTNからIP網への移行に際し、NTT東日本・西日本が従来のメタル電話(加入電話)に代えて提供すると表明しているのが、「メタルIP電話」サービスです。

アクセス回線は引き続きメタル回線を維持・利用します。

メタル収容装置(旧加入者交換機)で当該メタル回線を収容し、アナログ信号からIP信号への変換装置を通じてIP網に入るという設備構成で、音声通信を実現します。

局給電は継続

メタルなので、「局給電」は継続される見込みです。電話網移行円滑化委員会の資料では、

「局給電」機能を含め、現行のメタル電話と基本的に同等の技術基準を適用することが適当である。

としています。

PSTNでは、NTT東西の交換機からメタル回線で固定電話端末に電力が供給されています(局給電)。

IP網への移行後も、局給電する機能は維持されるため、メタル電話とメタルIP電話については、停電時でも通話が可能です。


品質は光IP電話並み

総務省は、光IP電話(0AB~J IP電話)と基本的に同等の水準を確保することが適当だとしています。

緊急通報に課題

緊急通報受理機関側から通話を切断しない限り通話を継続する機能(いわゆる「回線保留機能」)の実現が困難であるとNTTは総務省に説明しています。

代替として携帯電話や光IP電話(0AB~J  IP電話)と同様のいわゆる「コールバック機能(緊急通報受理機関側に送信した電話番号による呼び返し機能)」での対応は可能であるとしています。

この点について、電話網移行円滑化委員会の資料では、「緊急通報受理機関の要望を踏まえて協議を進める必要がある」としています


メタル電話の位置づけ

電話網移行円滑化委員会の資料では、メタル電話を補完処置と位置付けています。

「移行に直ちに対応できない利用者に対しては適切な補完的措置(メタルIP電話等)を提供する」

補完処置と位置づけつつも、「ユニバーサルサービスとして位置付けることが適切」とも記載しています。結論は出ていないようです。

INS終了は4年先延ばし

INSの終了は、2020年中と発表されていました(NTT東の発表)が、4年先延ばしになりました。

2025年頃に、中継交換機・信号交換機は維持限界にあるというNTTの説明からすると、2024年中のPSTN終了が、これ以上先延ばしになる余地はなさそうです。

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