スマホ搭載カメラの多眼化

スマホ搭載のカメラが多眼化しています。

レンズ2セットのデュアルレンズは多数あり、レンズ3セット搭載のHuawei P20 Pro、4セット搭載のASUS Zenfone 5Qと、搭載レンズ数は増えて、マルチレンズ化が加速しています。

マルチレンズ化の効果は大別すると3つです。

  • 画角の切替
  • 感度向上
  • ワイドアパーチャー

全ての機能を持つためには、3セット以上のレンズが必要になります。

感度向上

カメラの感度を向上させ、暗い所でもキレイに撮影できるようにする目的のマルチレンズ化があります。

以下のような2セットのレンズを持っています。

  • RGBの3色センサーの前に置いた通常のレンズセット
  • モノクロセンサーの前に置いたレンズセット
Xperia XZ2 premium.png

モノクロセンサーは、輝度(明暗)の情報を取得するための補助センサーです。

RGBセンサーからの色情報に輝度情報を加えて画像を作ります。

モノクロセンサーは、受光素子をR+G+Bの3つに分割しないので、受光素子を大きくできます。

受光素子が大きくなると、受ける光の量が大きくなるので、感度が向上します。

受光素子が大きくなると、より多くの光を、あふれさせることなく集めることが可能になるので、ダイナミックレンジも広くなります。

眼球との類似眼球と視細胞

色情報と輝度情報を別々のセンサーで捉えるのは、人間の眼球と同じです。

視神経は、色を感じる錐体細胞と、明暗に敏感な桿体細胞で構成されています。

色を感じる錐体細胞は鈍感で、100光子以上ないと反応しませんが、、
明暗に敏感な桿体細胞が敏感で1光子感じることができます。

錐体細胞はRGBセンサー、桿体細胞が高感度のモノクロセンサーのような役割をしています。

網膜には約500から600万の錐体細胞、1.2から1.4億の桿体細胞がありあますが、複数の視細胞が1つの視神経繊維に結合しシグナルが統合され、約120万の神経線維に集約されています。

ISPやAI処理でセンサーからの信号を合成して画像を出力する構造と類似しています。

輝度情報用のセンサーを搭載しているスマホには以下の機種があります。

ダイナミックレンジ向上だけならHDRも

明暗の差が大きい被写体を撮影するためにダイナミックレンジを広げるために、露光時間の異なる複数のデータを順次撮影し、それを合成している。時間差のある複数画像データを処理している(HDR)が普及しています。

時間差のあるHDRだと、動きのある画像は歪んでしまうという課題に対処するために、Quad構造のセンサーもあります。

HDRでダイナミックレンジを広げることはできますが、感度が向上することはありません。

ワイドアパーチャーで美しくぼかす

人物や花だけに焦点を合わせて背景をぼかした雰囲気のある写真を撮影できるようにしたマルチレンズもあります。

diaphragm.png

単眼カメラではレンズ絞り羽根を、広げたり絞ったりして被写界深度を調整してぼかします。

スマホには、レンズ絞り羽根が無いので、2つのレンズセットからの画像で距離を判定し、焦点を合わせたい対象からの距離に応じてピントを合わせたりぼかしたりする処理を行います。

焦点距離が異なる2つのレンズからの画像を比較すると、画面のどの位置にその物体が現れるかによって、被写体までの距離がわかります。

この距離情報を元に、焦点を合わせたい物体のからの距離に応じて画像をぼかしていくと、被写界深度の浅いワイドアパーチャ―な画像になります。

カラーセンサーと白黒センサーからの情報でも距離が得られるので、は

画角の切替

一眼レフカメラは、広角レンズや望遠レンズにレンズを交換できますが、スマホはレンズ交換ができないので、標準レンズの他に、広角レンズや望遠レンズも実装しておくことが目的のマルチレンズ化があります。

組合せは今の所2つです。( )内は、35mm換算の焦点距離です

  • 標準レンズ+望遠レンズ
    • iPhone 8(28+52mm)
    • iPhone X(28+57mm)
    • Galaxy note 8(27+50mm)
    • Zenfone 4 pro(23+59mm)
    • Galaxy S9+(26+59mm)
    • P20 Pro(27+80mm)
  • 標準レンズ+広角レンズ
    • ZenPhone 5(25+12mm)

標準レンズ+広角レンズ+広角レンズ のトリプルレンズ搭載スマホは今のところありません。

トリプルレンズ、クアドレンズ

Huawei P20 Pro Triple Lens.png

画角の異なるカラー撮影用レンズ2セットと、輝度用白黒レンズ1セットの合計3セットを持つのがHuawei P20 Proです。

感度向上、ワイドアパーチャ―、画角の切替のいずれにも対応しています。

画角の異なるカラー撮影用レンズ2セットを、自撮用と通常撮影用に2づつ、合計4セット持つのがASUS Zenfone 5Qです。

レンズは4セットですが、感度向上には寄与する輝度情報専用のセンサーはありません。

さらなる多眼化

画角の異なるレンズを2セットとか4セットとか実装しているスマホも、
輝度用白黒レンズを2セット以上実装しているスマホも、今のところありません。

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