コア増加で能力も発熱量も上昇

発熱の問題を置き去りにしたマルチコア化が進行しています。

IntelがIntel 28コア・56 スレッドCPU 年内発売、AMD 32コア・64 スレッドの「Ryzen Threadripper」を2018年第3四半期に発売します。

「Ryzen Threadripper」のTDP:設計上想定される最大放熱量は250ワットです。

16コア・32スレッドのThreadripperのTDP180ワットに比べ39%アップです。

発熱量は年平気7%程度上昇しています。

TDP trend.png

モバイル端末では、デスクトップのように大型ヒートシンクやファンの採用が困難ですので、発熱量がモバイル用チップの性能を制約する状況になっています

スマホの裏に装着する排熱ファンをオプションパーツとして用意したスマホAsus ROG phoneも発表されましたが、発熱対策なくしてモバイル端末の性能向上が望めない状況になっています。

発熱量が増える背景

トランジスタ密度とテクノロジレベルでの電力効率は、約3.6年に2倍ずつしか向上していない状況で、2年で2倍のペースの処理能力向上が続いているので、電力効率は悪化し、発熱量が増えます。

チップの省電力制御機能の向上や、マイクロアーキテクチャの見直し、コンパイラの改善などによっても発熱を年7%程度の状況に抑制できていますが、増える発熱量を相殺することは出来ていません。

増える発熱量は、TDP(設計時に想定する最大放熱量)を上げて、熱をまき散らしながら走るチップとして設計することにより対処することになります。

年平気7%程度の発熱量の上昇には目をつぶって、処理能力向上優先でチップを設計していることが原因です。

処理能力の向上はマルチコア化頼み

1コア当たりの処理能力の向上は頭打ちで、CPUの処理能力向上はマルチコア化に頼るしかない状況に至っています。

MPU trends.png


1スレッドあたりの処理能力は2010年以降、5年で2.5倍程度しか向上していません

コアの数を増やして、処理能力を上げています。

2018年も、
Intelが、28コア・56 スレッドの「Core i7-8086K Limited Edition」(Base4GHz Turbo5GHz) 年内発売
AMD が32コア・64 スレッドの「Ryzen Threadripper」(Base3GHz) 2018年第3四半期発売
といったマルチコア化による処理能力向上競争が展開されています

モバイルチップでは、電力効率の悪化にも、発熱量の上昇にも目をつぶることができないので、デスクトップやサーバー用CPUのようなペースでの処理能力向上は難しくなっています。

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